4月14日   汗だくでシーギリヤ登頂

 今日はシーギリヤに登る。今回スリランカに来た第1の目的地がここ。去年の3月に「世界ふしぎ発見」で見て以来、行ってみたいと思っていた。
 5世紀の末、王位の継承をめぐって父を殺害したカーシャパは、弟の復讐を恐れて高さ200mのシーギリヤ・ロックの上に王宮を作った。結局カーシャパは弟の攻撃を受け自ら命を絶ってしまったので王宮として使われたのは11年だけ。その後、シーギリヤ・ロックはジャングルに埋もれ、宮殿の跡が発見されたのは19世紀の後半だった。
  9時にホテルを出発。湿地の向こうにシーギリヤが見える絶景ポイントで写真を撮ったあとは、まずシーギリヤ博物館へ。その前にシーギリヤへの入場料を支払う。何と3750Rp(約2500円)。世界の観光地の入場料の中でもこれほど高いところはあまりないかも。ちなみに、スリランカ人の入場料は50Rpらしい。
 博物館にはシーギリヤ・ロックの模型や、シーギリヤ・レディの壁画のレプリカなどがあった。ガイドに「行く前に見ておいた方がよく分かる」と言って連れて行かれたが、実物がすぐ横にあるのだからわざわざ寄る必要はないと思った。


 いよいよゲートを入って、シーギリヤ・ロックに近づいていく。まずは王の沐浴場。この沐浴場と岩の上の宮殿にある沐浴場はつながっているそうだ。でもどういう仕組みなのか、掘り返して調べられないのでよくわからないらしい。5世紀に作られたものでありながら、高度な技術が使われているようだ。
 2つの岩が合わさったようなところを抜け、いよいよ岩に登っていく。風がなく、とても蒸し暑いので汗がだらだら出てくる。全身から汗が吹き出す感じだった。

 

上るにつれて、周りの景色がよく見えるようになってきた。周りは一面のジャングル。スリランカは地図の上では小さい島国だがこうやってみるととても広い国に見える。遠くに大きい白い像が見える。離れていてもとても目立つのでかなり大きいもののようだ。

 

螺旋階段をグルグルと上っていくとシーギリヤ・レディの描かれた壁面に出る。思っていたより狭いスペースに18人の女性の姿が描かれている。とても鮮やかな色だ。あまりに鮮やかすぎて今から1700年前に描かれた絵だと思えない。

  

 


 再び螺旋階段を下りるとミラー・ウォール。昔は光沢があり、ピカピカに磨かれて鏡のような役割をしていたという。壁が鏡のようになるなんてちょっと信じられない。この壁には多くの落書きがあり、そのため壁に近づけないよう柵が設けられていた。



 ミラー・ウォールを抜けると横に大きな岩が見えてきた。この岩はエレファントロックと呼ばれ、敵が攻めてきたときに下に落とせるように、一旦持ち上げて下に小さい石がかまされた状態で止まっている。重機もない時代にどんな方法でこの大きい岩を持ち上げたのだろうか。その方法はまだ分かっていないらしい。



 そしてライオンの入り口。大きなライオンの前足の部分が残っている。そして両足の真ん中からさらに上に上がる階段が岩の上まで続く。王様はここをリフトのようなもので上っていたらしく、階段の横の岩には縦に掘った溝のような跡が残っていた。

 

 この階段を上りきると、ついに頂上。全身汗まみれになってようやくたどり着いたという感じだ。
 周りは360°ジャングル。緑の海が広がっているようだ。ガイドさんが365°と言い間違えたが、それが言い間違いではないような気がした。

 

 頂上に登るとようやく風が感じられた。頂上には宮殿の跡、沐浴場、王の玉座の跡などが残る。木陰の気持ちの良い場所で下を眺めてぼんやりした。一度は来てみたいと思ったところに来られてよかった。



 

 シーギリヤ・ロックから下りると、この後キャンディに向かう同僚親子とガイドさんとはここでお別れ。
 午後からはホテルでプールに入ったり、本を読んだりしてのんびり。
 夕食はディナービュッフェ。けっこう高い割にはあまりおいしいものがなく残念。