8月10日

子ども達の歌声に感動
 
7:30起床、8:30にホテルを出て、バイメア小学校へ。学校へは9時に到着。

 サモアの小学校は、1〜8年生まであり、ここの学校の児童数は約900人。さっそく、授業の様子を見学する。各学年は、2または3クラスで、すべて能力別編成。教室に入ると先生が、
「ここは、○年生の1番下のクラス」とか、子どもの前ではっきり言うのにびっくりした。

上級生の8年生から順番に回っていく。初めに入ったクラスでは、しっかりした女の子が堂々とスピーチをして歓迎してくれた。この女の子は、我々が学校にいる間、あらゆる場面に顔を出し、我々は「リーダー」と呼んでいた。

    

授業は、サモア語、英語、算数をやっているクラスが多い。教室によって、机を使っているところ、真ん中に子ども達が固まって座っているところ、バラバラなところと座り方もいろいろだ。

    

運動場の反対側にある低学年の教室の方へ行く。先生がおらず自習のクラスもある。自習のクラスは、子ども達もダレーっとしている。しかし、先生のいるクラスはみんなとても集中して勉強している。話には聞いていたが、先生の権威がずいぶん強いようだ。低学年になると、かわいいキラキラした瞳でカメラの方をじっと見る子が増えてきて、さらにシャッターを押す回数が増えてしまった。

    

10:00になり、授業が終わって、子ども達が外に飛び出してきた。売店へ買い物に行く子、芝生のグランドで遊ぶ子、そして、我々の回りに寄ってくる子・・・日本の子ども達の絵をみせてやると、やたら人だかりができてきた。初めのうちは、気に入った絵を選んで持っていっていたが、途中からは手当たり次第に持っていきだした。絵を渡した証拠の写真がいるので、時々渡すのを中断して、渡した絵を顔の横に並べさせて写真を撮る。あっという間に160枚の絵がなくなった。なんか、予想外の展開になってしまった。でも、絵をもらった子のうち何人かでも、家に大切に飾ってくれてたらうれしいな。

    

10:30からは、職員室で先生達とのティータイム。毎日この時間に、先生達は軽食を食べながらのティータイムがあるそうだ。しかも、給仕を子ども達がするのに驚いた。先生達にも制服がある。圧倒的に女の先生が多い。自己紹介。サモアの先生方は、みんな年齢を言うのにも驚いた。

ティータイムの間に、子ども達は校舎前のグランドに並んでいる。いよいよ、日本の文化を紹介する[JAPANBOX]が始まるのだ。 まずは、自己紹介。英語でのスピーチ、ドキドキする。そして、鉄腕アトムをリコーダーで演奏。

なわとび、習字、箸、折り紙と一通り前で見せてから、4つの場所に分かれて、子ども達に体験してもらう。僕の担当は、習字。子どもの名前を聞き、筆に手を添えてやって日本語で半紙に書く。これが、押すな押すなの大盛況。パニックになりそうなにぎわいで、大変だった。しかし、その中で上級生が下級生の面倒を見たり、みんなを並べたりする場面もあった。上下の関係は子ども達の間でもきっちりしているようだ。大汗をかいてようやく終了。何人の名前を書いただろう。
 

    

今度は、子ども達の番。先生の椰子割りのパフォーマンスの後、子ども達の歌が始まった。この歌声は、鳥肌ものだった。どうやったらこんなに声が出るの、というほどの迫力、そして、一糸乱れぬ手拍子に感動。先生達が後ろから出てきて、踊り始める。こちらも見よう見まねで踊る。大きい女の先生にだっこされた。だっこされるなんて何年ぶり?歌が終わったときには、心の底から拍手した。いいものを聞かせてもらった。

    

日本の子ども達に、絵を描いてもらうことを5年生の先生にお願いして、名残を惜しみつつ学校を後にした。
子ども達から、すごいエネルギーをもらったような気がした。

昼食は、野菜マーケット横のフードコートで、ウインナーロール(1タラ=約40円)と、もちもちっとした揚げパン(20セネ=約8円)。
コーラは750mlの瓶(2.7タラ=約100円)しかないのに驚く。しかし、暑いのと、学校でいっぱい汗をかいたのとで全部飲んでしまった。

午後からは、
サモア大学へ。まずは、最近大学に合併した職業訓練校の教室の方へと向かう。

まずは、無線関係のSV、Sさんの教室へ。日本が援助した建物で、教室内の椅子には日の丸ステッカーが貼ってあった。続いて、自動車整備のSV、Iさんの教室。こちらも、実習用の車にも日の丸が。お二人とも、とてもくわしく説明してくださった。でも、朝からのハードスケジュールで、こちらは若干疲れ気味・・・(申し訳ない)

その後、大学の方へ移動して、この大学で働くSV、JOCVの方々との懇談会。大学の建物は、とても豪華な物だった。大きなファレがある。体育館並の大きさがありそうだ。会議室も、一人一人のマイクとか、プロジェクターとかいろんな設備が入っていた。

まずは、大学の概要を聞く。大学は、5学部13学科、職業訓練校は3学部18コースある。学生2298人、職員276人、2005年卒業生451人、授業料は一科目200タラ。サモアでは、実力主義より学歴主義なのだそうだ。そう言えば、出国カードにも学歴を書く欄があった。

その後は、自己紹介と質問タイム。自殺率が高い理由について話が盛り上がった。サモア人のJICAの職員やドライバーやにも意見を聞いた。結婚を親から反対されたりして、自殺するケースが多いそうだ。人口が少なく、閉鎖的な社会ということが、自殺率の高さの裏にはあるようだ。

 夜は、
ホテルキタノでフィアフィアショー。さすが、サモアナンバー1の高級ホテル。入り口からとても豪華だった。料理をとって、待つこと一時間、いよいよショーが始まる。ショーは、なかなかの迫力、そして何よりもみんな楽しそうに踊っているので、見ているこちらまでとても楽しくなってくる。フィアフィアというのは、「楽しい」という意味なんだそうだ。
 
あれ?あそこで踊ってるのは午前中訪問したバイメア小学校の先生では??みんなの意見が一致した。

  

  

その後は、観客を2人舞台に上げて、笑わせながらショーが進む。なかなか完成されたエンターテイメントだった。

タクシーでホテルに戻って、10:30就寝

旅の情報
ホテルキタノのフィアフィアショーは、毎週木曜日の夜にやっている。その他の曜日にも、おかまショーとか色々あるようだった。