8月12日 シェムリアップ(アンコール・トム、バンテアイ・スレイ)

一日中、遺跡三昧

 9:00 今日のツアーに出発。今日からは、ガイドさん付き。ガイドさんは、タナックさんという穏やかな感じの男性。普段は、高校で教師をしているが、休みの期間だけガイドの仕事をしているそうだ。日本語を独学で学んだと聞き感心した。

 まず、午前中の目的地は、アンコールトム。アンコールワットの前を通り、城壁の入り口・南大門へ。
 門の上には、顔の長さが3mあるという四面塔。下の方にはゾウもいる。そして、道の両側には、神々と阿修羅がナーガの胴体を引き合う「乳海撹拌」の像。

    

バイヨン(ジャヤヴァルマン7世・12世紀末・仏教)

 山のようなバイヨンの姿を眺めながら近づく。朝早くからとても多くの観光客がいた。特に日本人が多く、いろんな日本語のガイドの声が聞こえてきた。

 まずは、壁画を見に第一回廊へ。アンコールワットに比べて彫りが深い。また、庶民の生活の様子がわかる壁画が多い。

チャンパ軍との戦いの行軍 生け贄にされる水牛
ブタを茹で、バナナを焼く人たち クメール人は耳が長く、中国人は耳が小さい

 第一回廊から第二回廊に入ると、四面塔が次々と見える。

 

クメールのほほえみと呼ばれる観世音菩薩。

 

 

バプーオン(ウダヤーディティヤヴァルマン2世・11世紀中頃・ヒンドゥー教)

 森の中を抜け、バプーオンへ。空中参道の向こうに巨大なピラミッド型の遺跡が見えてきた。現在修復中。かつては50mの高さがあったという。
 遺跡の裏側に、14世紀以降に作られた巨大な寝釈迦像があると聞き、行ってみる。修復工事の途中で、頭の部分だけ見ることができた。石組みだけで、寝釈迦像を作ってあるのがすごい。 右の写真が寝釈迦像の顔の部分。鼻のあたりとか、写真だと微妙にしかわからない・・

 

ピミアナカス(スールヤヴァルマン1世・11世紀初頭・ヒンドゥー教) 

 上ってはみたものの、あまり視界は開けず。階段の上り下りが恐ろしかった。風がなく、汗びっしょり。
 右の写真が正面から見たピミアナカス。一番上の、青い服の人がいるところまで上った。

 

象のテラス(ジャヤヴァルマン7世・12世紀末) 

 
 

 暑い。バイヨンから回り出して2時間あまりで、もう限界。
 11:30 車に乗り、一旦ホテルへ戻って汗を流し、休憩することにする。1時まで休憩。プールも気持ちいい。
 1時に再び出発。スラ・スランという、王が沐浴するための池の前のレストランで昼食をすませ、バンテアイ・スレイへ向かう。



バンテアイ・スレイ(ラージャンドラヴァルマン2世、ジャヤヴァルマン5世・967年・ヒンドゥー教)

 リンガを模した像の並ぶ参道を進む。第一回廊の門の中には、細かい文字の彫刻が残る。

 

 門を抜け、環濠の間を進み、第二周壁の塔門へ。午後からは、残念ながら逆光になる。でも、人が少なくとてもゆっくり見て回ることができた。
 バンテアイ・スレイの見所の一つは、細かいレリーフ。岩の色が赤く、また彫りもとても深い。岩をこれだけ精巧に彫っているのがすごい。

塔門のレリーフ。カーラの上に座るヴィシュヌ神 象の聖水を浴びるヴィシュヌ神の妻・ラクシュミー
第三周壁のレリーフ。踊るシヴァ神 カイラーサ山を揺さぶる悪魔王ラーヴァナ

 

中央祠堂が見えてきた。中央祠堂の回りを回り込むと、これも見所の一つ「東洋のモナリザ」。こちら側は、順光で撮影しやすい。デバターだけでなく、壁面や扉全体の彫刻が細かく美しい。岩の赤っぽい茶色と、苔の緑色とのコントラストがとてもよかった。

  


小さな遺跡だが、人が少なく落ち着いてゆっくり見ることができてよかった。美しい遺跡だった。
 
地雷博物館 

 帰り道に立ち寄った地雷博物館。以前と場所が変わり、博物館っぽくなってしまった。 前の、家のような建物の手作り感あふれる展示の方がよかったように思った。

  

バンテアイ・サムレ(スールヤヴァルマン2世・12世紀初頭・ヒンドゥー教)

 門の前に牛がいるのどかな遺跡。訪れる人も少なく、参道のガラーンとした雰囲気がとてもよかった。東側の門から中に入る。

  



  

←タナックさん曰く、アンパンマン。蓮の彫刻が風化したもの。

 重厚な感じの遺跡の中にいると、とても気分が落ち着いた。とても気に入った遺跡だった。北の門の前を通って、車へ戻る。
 それほど有名でなくても、いいところはいっぱいあるんだと、改めて思った。

 今日の遺跡めぐりはこれでおしまい。オールドマーケットまで車で送ってもらう。時間は5時過ぎ。まだ、おなかもすかないので、オールドマーケットを見た後、ナイトマーケットへ行くことに。ナイトマーケットでは、おみやげ用に、小さなケースに入ったお茶をたくさん買った。(8個で6$)

 今日の夕食は、タナックさんお勧めのアモックを探して、裏バーストリートをウロウロしていて見つけたクメールキッチンと言うお店。カンボジア料理がそろっていた。店の人がお勧めしてくれるのを一通り頼んで、もうおなかいっぱい。

とてもおいしかった、レモングラス入りの酸っぱいスープ。 これがアモック。魚や肉をココナッツミルクで蒸したもの。 クメールカレー。これも、マイルドでおいしい。

 

 大満足して、トゥクトゥクでホテルに戻る。いっぱい汗をかいたけど、充実の一日だった。