8月14日 シェムリアップ(コーケー・ベンメリア)

悪路はるばるコーケーへ

 今日は、今までの2日より1時間早い8時にホテルを出発し、コーケー遺跡に向かう。
 途中までは、舗装されたいい道だったが、後半1時間はダート道で揺れに耐える。スペアタイヤが外れて一時停止中に写真を撮った。

 

 

 11時、3時間かかってコーケーに到着。ああ、疲れた。初めに車を降りたのはプラサット・ネアン・クマウという黒い遺跡。火事にあったような色だが、もともとこんな黒い石を使っているらしい。
 次に行ったのは、リンガが中に残る遺跡。近くには、地雷撤去終了の看板があった。

  

プラサット・トム (ジャヤヴァルマン4世・928年)

 そして、コーケーで一番楽しみにしていたプラサット・トムへ。門を抜け、石が並んだまま倒れている参道を進む。門の上には、細かい彫刻が残る。

  

環濠の横を通り、崩れそうな門をくぐり、崩れた建物の横を行くと、奥の方にピラミッド寺院が見えてきた。

  

 このピラミッド寺院、高さ42m 7層。昔はこの上にさらに塔が立っていたらしい。


 
何年か前までは上まで登れたそうだが、はしごがこわれ、現在は残念ながら登れない。上からは、360度ジャングルの絶景だそうだ。上には、ちぎれかけたカンボジア国旗がはためいていた。

  

 仕方がないので、ピラミッド寺院の裏にある小高い丘に登ってみることにした。丘とはいえ、けっこう汗をかいて頂上へ。多少、木がじゃまだが、広大なジャングルを見ることはできた。


 再びピラミッド寺院の前へ戻り、みんなで記念撮影してから駐車場へ向かう。途中でかわいい女の子達に会い、飴をあげた。行きは気づかなかった細かい彫刻や崩れかけた門の写真を撮った。

 

  

 今から千年以上前にこれだけ大きな建物をジャングルの中に作ったのがすごい。
 でも、あまりに期待が大きかったためか、悪路をはるばる行ったわりには、思っていたほどの感動はなかったのが残念だった。ピラミッド寺院の上に登れた頃に来たかったなあ。

 再び車に乗って、来た道を戻る。揺れにもだんだん慣れてきて、行きよりもずいぶん時間が短く感じた。途中で、対向車がスタックしたら、まわりから子どもがどんどん集まってきた。
 次の目的地、ベンメリアの入り口前の食堂で、ちょっと遅めの昼食。

 

ベンメリア(12世紀半ば・ジャヤヴァルマン2世・ヒンドゥー教)
 

 食堂の前から、蓮の葉が茂る環濠をわたり、しばらく行くと、きれいな彫刻が残るナーガがあった。さらに進むと、そこは大量の崩れた石に覆われた遺跡。

 

 そして、木の根が遺跡に絡み、入り込み大きく成長している。修復不可能と言われるわけがよくわかる。
 ガイドがなければ、迷子になりそう。そんな中、何人かの子ども達が何かもらえることを期待して、行く先々に先回りして顔を出す。この子達にとっては、ここは最高の遊び場であり、小遣い稼ぎの場でもあるのだろう。

  

崩れた石にも、細かい彫刻が残っている。

  

まさに、森に埋もれた遺跡だ。

 

 これで、カンボジアでの遺跡めぐりは終わり。
 オールドマーケットの前のクロマーツアーズまで行き、お金の支払い。空港送迎と全4日間の観光の車チャーター・ガイド・トンレサップ湖の船すべて合わせて7人で626$だった。ここで、3日間お世話になったガイドのタナックさんとはお別れ。

 カンボジア最後の夕食は、バーストリートでクメールバーベキュー鍋クメールスープ。デザートは、きのうとてもおいしかったスープドラゴンで、プリンやベトナムコーヒー。今日もお腹いっぱい。